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審査指南が新たに改正、2020年2月1日より施行

作者:岳雪蘭 | 更新しました:2020-02-21 | ビュー:

2019年12月31日、国家知識産権局は第343号公告により専利審査指南の改正を公布した。改正後の審査指南は、2020年2月1日より施行する。

今回の改正は、専利審査指南の第二部分(実体審査)の第9章(コンピュータ・プログラムに係わる特許出願の審査に関する若干規定)において、第6節(アルゴリズム要件またはビジネスビジネスルール・メソッド要件を含む特許出願の審査に関する規定)を追加し、AIやインターネット+、ビッグデータ、ブロックチェーンなどに係わる特許出願の審査基準を規定した。

正式に公布された改正内容は、2019年11月12日に公表した意見募集稿の内容と概ね同一である(内容の詳細は、弊所2019年12月newsletterをご参照ください)。

これで、専利審査指南は、2019年の1年以内に2回も大幅な改正が行われた。技術や経済の急速な発展により、専利審査においていろいろな新しい課題が現れ、特許制度のイノベーションのインセンティブとの機能を発揮するため、審査実務も適切に改善する必要性がみられる。

ちなみに、中国の専利審査指南は、専利法と専利法実施細則の改正に合わせて2010年に全面的に改正した後、今まで5回の改正が行われた。それらの主な改正内容は下記の表にまとめる。

 

国家知識産権局公告番号

主な改正内容

施行日

55号令

2010.1.21

中国専利法、専利法実施細則の改正に合わせた全面改正

2010.2.1

67号令

2013.9.13

実用新案出願や意匠出願について、明らかに新規性がないか、専利法第9条(ダブルパテント)に合致するかも審査内容であると規定。

2013.10.15

68号令

2014.3.12

GUI関連する意匠に関する審査基準を調整

2014.5.1

74号令

2017.2.28

コンピュータ関連特許の審査基準を調整

出願日後に提出した実験データの取扱い

無効段階における請求項の補正方式の調整

2017.4.1

328号公告

2019.9.23

分割出願手続きに関する規定

GUI関連意匠の審査基準の調整

進歩性審査基準の調整など

(詳細は、弊所201910newsletterをご参照ください)

2019.11.1

343号公告

2019.12.31

アルゴリズム要件またはビジネスビジネスルール・メソッド要件を含む特許出願の審査に関する規定を追加

(詳細は、弊所201912newsletterをご参照ください)

2020.2.1

 

参考サイト:http://www.sipo.gov.cn/zfgg/1144989.htm

http://www.sipo.gov.cn/zcfg/zcjd/1145668.htm