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国家独占禁止局が正式に設立

作者:侯佳奕 | 更新しました:2022-01-04 | ビュー:

2021年11月18日、「国家独占禁止局」が正式に設立された。

2008年8月1日、「中華人民共和国独占禁止法」が発効し、同年に、独占禁止活動の組織、調整、指導を担当する「国務院独占禁止委員会」が設立された。また、日常的な独占禁止法執行は、それぞれ「商務部独占禁止局」、「価格監督検査及び独占禁止局」、「独占禁止と不正競争防止法執行局」により行うようになった。それで、複数機関による法執行となり、法執行基準の相違、コーディネーションコストが高いなどの問題が存在する。

そして、2018年の国務院機構改革により、独占禁止法執行活動を統一的にまとめ、「国家市場監督管理総局独占禁止局」は独占禁止法執行を担当する専門機構となって、一つの機関による法執行を実現した。

現在、中国の市場主体の総量はすでに1.5億社を突破しており、市場経済が発展すればするほど、公平な競争が重要になり、市場に対する監督管理の力を強化する必要がある。2021年、国家市場監督管理総局は2つの大手インターネットプラットフォームに対して巨額の「違反切符」を出した。4月10日、アリババの「二者択一」という市場支配地位を濫用した独占行為に対して、行政処罰決定を下し、182億2800万元の罰金を科した。10月8日、「美団」が中国国内の飲食ネット出前サービス市場で、「二者択一」の独占行為を実施したことに対して行政処罰決定を下し、34億4200万元の罰金を科した。

このような状況のなか、「国家独占禁止局」の設立は、中国の独占禁止体制のさらなる完備化であり、独占禁止監督管理の力を充実させ、市場競争行為を確実に規範化することに寄与する。これにより、強大な国内市場の建設を促進し、各種類の市場主体の投資興業、規範的な健康発展のために公平、透明、期待できる良好な競争環境を構築することが期待できる。


参考リンク:http://www.news.cn/politics/2021-11/18/c_1128075788.htm