このたび当事務所は、国際的に有名な医療機器メーカーを代理し、無許可で行われた医療機器の並行輸入に関する調査・行政取締り対応を行い、良好な成果を収めました。
並行輸入をめぐる紛争は、知財実務において従来から難度の高い論点の一つです。商標法及び実務慣行上、販売者が海外の権利者から正規品を輸入・販売する行為は商標権の権利消尽が認められ、商標権侵害が成立しないため、商標の観点から取り締まることは極めて困難とされています。
しかし当事務所が精緻な事実調査を実施したところ、当該販売業者が店頭において、輸入正規医療機器の英語ラベルを剥がし、自ら作成した偽造中国語ラベルに貼り替えている実態を確認しました。原本ラベルに記載された製品番号、製造年月日などの正式情報が、貼り替え後のラベル情報と一致せず、実質的に製品の製造情報を無断で改ざんする行為に該当することを突き止めました。
当事務所はこの点を突破口とし、販売業者所在地の市場監督管理局に対し行政取締りを申請し、複数回の協議と主張展開を経て、行政機関の立ち入り調査・取締りを実現しました。市場監督管理局は『医療機器監督管理条例』第 39 条に基づき、当該ラベル改ざん行為を違法と認定し、違法行為の停止命令及び罰金処分を科しました。
本事案では、袁媛、鄭鵬、趙晶晶の各弁護士がチームを構成し、案件の詳細分析・徹底的な事実調査を実施しました。商標権侵害の成立が困難な状況において発想を転換し、表面的な並行輸入のみならず、付随する行政違反行為を的確に捉えて法的措置を導き出し、依頼者の権益保護に貢献しました。高度かつ柔軟な実務対応により、依頼者から高い評価を得ています。
本事例は、従来対応が難しいとされてきた並行輸入関連の違法行為に対する新たな対応ロジックと実務手法を提示し、業界にとって非常に参考価値の高い模範事例となります。
本事案担当弁護士
袁媛、鄭鵬、趙晶晶