2025 年 10 月 29 日から 31 日の 3 日間、YIP Events と知財前沿新媒体の共催による第 3 回知財フロンティア自動車フォーラム(IFAF 2025)が上海にて盛会裡に開催されました。本フォーラムのテーマは「価値と革新:自動車産業チェーンにおける知的財産とコンプライアンスの新たなパラダイム」であり、国内外より知財分野の研究者、企業知財担当者、業界関連機関責任者、第一線の法律専門家ら 300 名を超える参加者が集まり、変化する環境下における自動車産業の知財エコシステムが直面する課題と機会について議論を深め、業界の協調的発展とイノベーションを後押ししました。
本フォーラムでは、自動車業界の標準必須特許(SEP)ライセンシングと訴訟動向、動力電池のグローバル特許戦略配置とリスク対応、営業秘密管理及び独占禁止法コンプライアンスなど最先端の議題を中心に活発な討論が行われました。当事務所パートナーの張祥弁護士、楊倩弁護士は招待を受けて出席し、それぞれ講演者、円卓討論パネリストならびに司会を務め、専門的な視点から業界の注目テーマに切り込み、議論の方向性をリードし、多くの参加者から高い評価を得ました。


会議初日午前、パートナーの楊倩弁護士はパネリストとして、「中国動力電池企業の特許戦略的配置と特許ポートフォリオ管理」をテーマとする円卓討論に参加しました。清陶能源(Qingtao Energy)知財責任者の周柯氏、寧波容百新能源科技(Ronbay New Energy)知財責任者の張浩氏、寧徳時代(CATL)訴訟・リスク管理責任者の范溯氏ら電池業界各社の担当者とともに、国際貿易構造が変化する状況下で動力電池企業が抱える課題、海外進出時の進出先選定とリスクの特徴・相違点、リチウムイオン電池技術の標準化進展に伴う SEP リスク、企業の海外展開におけるマクロ・ミクロ両面の知財戦略などについて意見を交わしました。討論において楊倩弁護士は、攻撃型特許と防御型特許の二軸から電池企業の知財戦略配置を体系的に解説し、企業海外進出時のリスク管理、電池分野における SEP 形成をはじめとする重要課題に関する専門的見解を提示しました。
同日午後、楊倩弁護士は「グローバルな自動車 SEP の発展:紛争解決、協調の促進、分岐点の解消、共通認識の模索」をテーマとする円卓討論の司会を担当しました。国際商工会議所(ICC)北アジア紛争解決業務副主任の賀薇蓉氏、方達法律事務所(Fangda Partners)武丹蕾弁護士、江蘇省知的財産権保護・発展研究院姚兵兵副院長、Avanci 中国市場副総裁の簡全氏ら有識者とともに、世界自動車産業における SEP ライセンシングの動向について議論を展開しました。討論では、今年の自動車業界 SEP ライセンシング最新状況を整理し、SEP 紛争解決の手法や最先端の法的課題を分析し、今後スマートコネクテッドカー分野における新たな知財エコシステムを共に構築する展望について語り合いました。


会議 2 日目、パートナーの張祥弁護士は「自動車分野における営業秘密の司法保護実践」を題して講演を実施し、自動車業界営業秘密事案の動向観察、営業秘密司法保護に関するビッグデータ分析、リスク点検における一般的な誤解の三つの側面から体系的に解説を行いました。
事案動向観察では、張弁護士は近年の自動車業界代表的訴訟事例をもとに、サプライチェーン企業同士、新旧競合企業間の営業秘密紛争動向を整理し、事例を通じ、現在の営業秘密司法保護において責任主体の多様化、損害賠償額の精緻化、執行の厳格化といった顕著なトレンドが見られることを示しました。司法保護ビッグデータ分析のセッションでは、近年の営業秘密事件一審・二審のデータに基づき原告・被告の勝訴率分布を整理し、賠償金額帯、有効な抗弁事由の比率、公的機関による証拠収集が事件結論に及ぼす影響などを検討し、現在の司法実務の特徴と動向を明らかにしました。リスク点検における誤解のセッションでは、最高人民法院の典型事例を参照し、自ら放棄した特許、技術の改良・高度化、事後的な研究開発証拠の補充など実務上頻出する認識のずれを個別に分析し、対応する予防策とコンプライアンス構築の道筋を提案しました。
