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グローバル・イノベーション・インデックス2022、中国は11位に浮上

作者:楊 姍 | 更新しました:2022-12-07 | ビュー:

世界知的所有権機関(WIPO)は現地時間9月29日に「グローバル・イノベーション・インデックス2022」報告書(以下、「報告書」という)を発表した。その結果によると、中国は昨年より順位をさらに1つ上げ11位になり、10年連続で着実に順位を上げ、36の中・高所得国・地域で首位になった。同報告書では、中国のイノベーションと発展は良好な正の相関関係を示しており、イノベーションの投資がより多く、より質の高い創出を生み出していると指摘された。

この報告書は、イノベーションの投資及びイノベーションの創出という2つの面から、政治的環境、人材資本と研究、インフラ、市場の洗練度、事業の洗練度、知識と技術の産出、創造的なアウトプットに関する指標を含む81のサブインデックスで構成されており、世界132の国・地域のイノベーション能力を総合的に評価したランキングである。

同報告書によると、中国は以下のように示されている。

第一は9つのサブインデックスが世界1位となった。イノベーションの投資については、国内市場の規模、正規のトレーニングを提供している企業の割合、リーディング、数学、科学のPISA尺度表など3つのサブインデックスが1位となり、国内産業の多元化、産業クラスターの発展状況など2つのサブインデックスが2位となった。イノベーションの創出については、国民特許出願件数、国民実用新案出願件数、国民工業製品意匠出願件数、国民商標出願件数、労働力生産額の増加、貿易総額に占めるクリエイティブ製品の輸出割合など6つのサブインデックスが1位となった。

第二は知的財産権の質の高い発展指標が良好である。同報告書によると、2021年、中国ブランドの総価値は前年同期比7%増、1.9兆ドルに達し、世界18位となった。そのうち、中国工商銀行は世界銀行業で1位となり、Huawei(ファーウェイ)は世界科学技術業界で2位となった。

第三は世界5大科学技術クラスターのうち中国が2ヶ所を占めている。同報告書によると、東京・横浜地域は依然として世界最大の科学技術クラスターで、深セン・香港・広州地域、北京、ソウル、サンノゼ・サンフランシスコ地域がそれぞれ2位から5位となった。


注:

① PISA:Program for International Student Assessment,国際的な学習到達度に関する調査プロジェクト。


参考サイト:http://finance.people.com.cn/n1/2022/0930/c1004-32537639.html